MARU TO×HAPPY NUTS DAY
落花生染めエプロンができるまで
2023.06.09
落花生の殻と薄皮で染める、やさしいエプロンができるまで
Photo (top) : 猿渡凛太郎
Text,Photo (others) : Go Nakano (HAPPY NUTS DAY)
2021年 春
都内のカフェで、偶然居合わせた友人と一緒にいたアパレルブランド『MARU TO』のゆきちゃん。せっかくのご縁だしと、同日取材を受けていたスケートボードマガジンVHS MAGの撮影で、さっそくMARU TOのオーバーオールをお借りしたのがはじまりでした。
僕は服屋さんが苦手なので、いつも貰い物などを着ています。なので、あまり服のことはわからないのですが、MARU TOってなんだか着心地よくて、色も目にやさしくて気分がいいなーと、
その時は、なんとなく感じていました。
ふと、エプロンがほしくなり
それから間も無くコロナが盛り上がり、家での料理時間も増え、MARU TOのエプロンを僕も使ってみたいなと思い、彼女のアトリエにお邪魔させてもらいました。
多くの名店シェフ達に愛用されているMARU TOのエプロン。気の利いたデザインや、着心地に惹かれたのはもちろん、アトリエで見た彼女のものづくりへのピュアな姿勢に心動かされてエプロンを購入。
その時から、いつかHAPPY NUTS DAYで一緒に何か作れたら嬉しいなと思いを巡らせていました。(素敵なつくり手に会う度に、いつか一緒に何かを作る妄想をしては、粛々とタイミングを見計らっています。)
ポストオフィス時代
当時のポストと、お婆ちゃんと暮らすヤギのクララ
そんな事を思いつつも、当時、HAPPY NUTS DAYは九十九里のファクトリーを失敗して、大きかった本社も小さなポストひとつになってしまったので、それどころではありませんでした。(ピーナッツバター製造は、別の落花生屋さんの工房で継続させてもらっていました。)
そして、その時期を支えてくれた農家のお婆ちゃんが、ひとつずつ手むきする落花生の殻を、いつかのMARU TOとのものづくりに使えるのではと、大事に貯めていました。
「この殻で、きれいな染めがきっとできるんだ。」という話を、お婆ちゃんはとても楽しみにしてくれていました。
ファクトリーを失った時、このお婆ちゃんがヤギ小屋の隣にHAPPY NUTS DAYのポストを置かせてくれた。
アトリエ再訪
それから1年、ようやく新ファクトリーも完成し、新しいものづくりを再開できる様になったので、落花生染めのテストにMARU TOを再訪。ぐつぐつと殻を煮出した液体がエプロンに吸い込まれ、まるでエプロンに新たな命を吹き込むような作業に、ほがらかな躍動感をおぼえました。
ワークショップの開催
そんな感動を、ぜひ体験もしてもらいたいとMARU TO×HAPPY NUTS DAYのワークショップを新ファクトリーにて開催。
使用する素材は殻と薄皮の2種類ですが、煮出した色素と繊維を結びつける作業を鉄かアルミのどちらでするかで、色味は4種類。左から、淡黄色、亜麻色、紅梅色、墨色。
お婆ちゃんも喜んでくれた。
ありがとう:)
MARU TO×HAPPY NUTS DAYのエプロンはオンラインストアにてご注文いただけます。詳細は商品ページにて。(受注生産のため、お届けまで2ヶ月ほどのお時間をいただいております。)
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